矯正歯科

一般歯科と矯正歯科の両立

一般歯科と矯正歯科の両立

歯科医院の診療科目には、一般歯科と矯正歯科があります。それぞれの違いを考えたとき、「虫歯や歯周病の治療をするのが一般歯科医で、歯並びをキレイに整えるのが矯正歯科医。」と答える方がほとんどです。治療の専門性を考えると、確かにその通りです。
しかし、虫歯や歯周病、あるいは不正歯列は、口腔内環境が複雑に影響し合って発症します。総合的に診断することで、適切な治療ができると思います。
例えば、歯が一本だけ飛び出ている場合や、奥歯が倒れてしまってインプラントやブリッジができない場合などに、部分矯正を行っています。
また、重度の歯周病により矯正を必要とする場合や、矯正治療中の虫歯治療など、双方の治療技術を取り入れることで、予後の高い治療に繋がります。
治療における患者さんの負担を軽減することが、自分の歯を一生使っていただくことに通じると考えています。

矯正への想い

矯正への想い

矯正専門医として東京医科歯科大学附属病院に7年在籍していましたが、当時の私は難症例の方でも治療できると自信を持っていました。
しかし、実際に開業してみると、その経験はすごく限られた中での経験だったと気が付きました。

それから、患者さんにとって最適な治療を実現するために、必要だと思ったことはどんどん取り入れ、一般歯科だけ、矯正歯科だけと診療範囲を限定せず、知識と経験を積み重ねてきました。

また、患者さんにとっても、一般歯科と矯正歯科の治療を並行して受けられることは、とても便利だと思います。
例えば、重度の歯周病により矯正を必要とする場合や、矯正治療中の虫歯治療など、双方の技術を併せ持つ歯科医師から治療を受けることで、治療期間など患者さんの負担を軽減できると考えます。

治療による負担を軽減し、患者さんが気軽に通院するようになり「自分の歯を一生使って頂くこと」に繋がるのではないでしょうか。

矯正の種類

表側矯正

歯の表面に装置をつけて行う、もっとも一般的な矯正方法です。幅広い症例に対応でき、安定した治療効果が得られるのが特徴です。
金属だけでなく目立ちにくいセラミックやホワイトワイヤーも選択でき、審美面への配慮も可能です。確実性の高い矯正を希望される方におすすめです。

インプラント矯正

矯正用の小さなインプラント(ミニスクリュー)を固定源として用いる方法です。
歯を動かしたい方向に効率よく力をかけられるため、従来は難しかった複雑な歯並びの改善にも対応できます。治療期間の短縮が期待できる点も大きなメリットです。

部分的な矯正

全体ではなく、気になる一部分の歯並びを整える矯正方法です。
前歯の軽いデコボコやすき間などに適しており、比較的短期間・低コストで治療できるのが魅力です。目立つ部分だけ整えたい方や、結婚式などイベントに合わせて歯並びを改善したい方にも選ばれています。

裏側矯正

歯の裏側に装置をつけることで、矯正中でも外からはほとんど見えない治療法です。
人前に出るお仕事をされている方や、見た目を気にせずに矯正を進めたい方に人気があります。高度な技術を必要としますが、審美性と治療効果を両立できる矯正方法です。

マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着して歯を少しずつ動かす矯正方法です。
装置が目立ちにくく、食事や歯磨きの際には取り外せるため、清潔に保ちながら快適に治療を進められるのが特徴です。金属アレルギーの心配もなく、矯正中でも自然な見た目を大切にしたい方に選ばれています。

小児矯正(第Ⅰ期治療)

乳歯と永久歯が混在する時期(6~10歳頃)に行う治療です。
顎の成長を利用し、歯並びやかみ合わせの土台を整えることを目的としています。将来的に永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保でき、抜歯のリスクを減らすことにもつながります。お子さまの成長期だからこそできる矯正です。

小児矯正(第Ⅱ期治療)

永久歯が生えそろう中高生以降に行う治療で、大人の矯正とほぼ同じ内容です。
第Ⅰ期治療で整えた土台をもとに、歯の位置やかみ合わせを仕上げていきます。見た目の改善だけでなく、正しいかみ合わせや将来の歯の健康を守ることが目的です。

矯正期間について

矯正期間について

患者さんの歯並びや噛み合せなどの状態によりケース・バイ・ケースで、一概に何年と言い切ることはできません。
一般的な矯正装置の装着期間は2年から2年6か月です。
とはいえ、歯並びや顎(あご)の関節の状態によっては、これより長引く傾向にあります。

当院では、後戻りしないことを考えた上で、患者さんの負担を軽減するために、できるだけ短期間で治療が終わるよう心がけています。

矯正治療の流れ

STEP 1

カウンセリング

まず、患者さんが最も気にしていることを確認します。主訴を改善するために必要な治療方法や矯正装置の装着期間や治療期間、治療費など、大まかな内容を説明いたします。
当院では、矯正治療に対して関心をお持ちの方には、お気軽にご相談いただけるよう、無料相談を行っています。
矯正治療の概要を理解していただき、ご納得の上で治療を受けていただければと考えています。

STEP 2

検査・診断

模型診査・レントゲン診査・写真診査・問診表を基に、治療方法を診断・分析します。
画像をお見せしながら分析結果を説明し、治療期間や料金も提示いたします。
これらを基に、患者さんご自身で治療を受けるかどうかをご判断していただきます。
尚、治療費用は分割でのお支払いも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

STEP 3

動的治療

歯を効果的に動かすには、定期的な矯正装置の調整が必要です。
月に一度、来院していただきます。
また、装置を装着していると、汚れが残りやすくなりがちです。
当院では矯正治療中の虫歯を防ぐために、来院毎に歯磨き指導や歯のクリーニングなどを行っています。

STEP 4

保定

歯並びが綺麗になったからといって、これで治療終了ではありません。
歯が移動し、その場所に落ち着くまでには2~3年が必要です。
取り外しができる保定装置を使って歯を固定させる保定期間に入り、半年に一度、通院していただきます。

料金について

料金について

「矯正治療の料金体系は複雑でわかりにくい」こうした意見をカウンセリングで良くお聞きします。
確かに、装置を変更したり、作り変えたりする度に追加料金が発生し、最終的な費用が不明瞭な場合があります。
また、意外と安いと思って治療を受けたら、装置を交換する度に費用が発生し、予想以上に高くなってしまった、というケースも少なくありません。

当院の矯正治療の料金体系は、追加料金なしの分かりやすいシステムです。
すべて初期費用の中に含めていますので、装置を変更したり、作り変えたりしても、追加費用は一切いただきません。
これ以外にご負担いただくのは、月1回のメンテナンスにかかる処置料だけです。

治療に入る前までにかかる費用

初診相談料(30分) 無料
検査・診断料(30分) 55,000円

大人の矯正費用

表側矯正 704,000円~
見えない装置 ・セラミック
上のみ 27,500円
上下 55,000円
インプラント矯正 上記料金に追加
2本で55,000円~
部分的な矯正 治療箇所によってお値段が変わりますので、ご相談ください。
裏側矯正 上は裏側、下は表側からの矯正
990,000円~

子どもの矯正費用

第Ⅰ期治療 176,000~352,000円
第Ⅱ期治療 上記成人治療費用から第1期治療費を引いた金額
ムーシールド 44,000円

マウスピース型矯正費用

マウスピース型矯正歯科装置 660,000~1,100,000円

処置および調整料

調整料(15~60分) 5,500円×回数
保定観察料(15~30分) 3,300円×回数

よくある質問

大人の矯正について

矯正治療は何歳まで受けられますか?

矯正歯科治療には年齢制限はありません。
どなたでも受けられる治療です。
最近では50代、60代を過ぎてから治療を始められる方も増えてきています。
また、歯並びや噛み合わせが悪いまま過ごしていた期間が長いと、歯や歯茎の状態に少なからず悪影響を及ぼします。
特に若い頃は歯並びが良かったのに、最近になって歯がずれてきたという方は、要注意です。
歯茎の状態が悪くなると、歯を支えていた骨が少しずつ失われてしまい、歯が動いてしまいます。
確実に言えることは、なるべく軽症の内に処置する程治療の効果は上がります。
状態によっては難易度にかなり差が生じますので、まずはお気軽にご相談ください。

ブリッジやインプラントがあります。矯正治療はできますか?

問題なく矯正治療を行うことができますが、矯正治療で歯並びを整えてからブリッジを作り直す必要があります。
また、天然歯(治療をしていない歯)と比べて接着剤が付きにくいため、何度か治療途中で矯正装置が外れてしまう可能性があります。
外れたときには再度接着剤で付け直せば問題ありません。

装置が目立つのが気になります

矯正装置や治療期間を考えると、矯正治療を躊躇してしまう方が多いと思います。
今や目立たない矯正装置や様々な治療方法が選択できる時代です。
患者さんのライフスタイルに合わせてご希望の装置をお選びいただけます。
歯の色に近い矯正装置や透明な矯正装置などを使用すれば、あまり目立たずに済みます。
歯の裏側から装着する見えない装置など、患者さんのニーズに合わせた装置をご用意しております。
まずは、お気軽にご相談ください。

矯正期間中に妊娠した場合は?

特に問題はありませんが、妊娠がわかりましたら、早めに担当の歯科医師にご相談ください。しかし、レントゲン写真を撮ることはできるだけ避けた方が安心です。
矯正装置を付けることにより、口の中の細菌が増えたり磨きにくくなるため、虫歯や歯周病といったお口の中の病気になりやすくなります。さらに、妊娠に伴うホルモンバランスの変化、つわりなどによる食の変化によって、虫歯、歯周病のリスクが高まります。よって、特にメンテナンスの注意が必要になります。
つわりが激しい時期など長時間の診療が難しい状況や、臨月から産後までの時期に、通院が難しい状況では治療を一時中断する場合があります。

外科手術が必要な矯正があると聞いたのですが

外科矯正は、手術によって顎(あご)の形を変えていきます。受け口の方の場合、歯並びはもちろん、顎の出た感じが改善されます。手術を行わない矯正治療だけでは、受け口を治すことはできますが、顎の出た感じは変わりません。
もし、顎が出ていることが最も気になっており、それを治したいのでありましたら、手術をすべきだといえます。受け口で食べ物がよく噛めないということでありましたら、矯正だけでも良いかもしれません。

装置が壊れたらどうすればいいのですか?

修正しますので、なるべく早くご連絡ください。矯正装置は入れ歯などと異なり、耐久性を求めることが目的の装置ではなく、矯正治療期間内にだけ効果を発揮する器具です。そのため、治療中に壊れてしまう可能性があることのご理解をお願い申し上げます。
いずれにしても装置が壊れた、外れた場合は、なるべく早くご連絡ください。次回のお約束日にでも大丈夫な場合と、至急修正する必要がある場合がございます。
まずは状態をお聞きいたしますので、必ずご連絡ください。

矯正治療では抜歯が必要だと聞いたのですが

治療上必要があれば抜くことがあります。
できる限り歯を抜かないで治療をしたいと望むことは、矯正医も患者さんも同じ気持ちです。顎(あご)の大きさと歯の大きさのバランスが悪い場合、顎の大きさを横に拡げ、歯を後ろに動かすことで隙間を作ることができれば、歯を抜く必要はありません。
しかし、隙間を作れない場合や、口元が前に出ていることを改善したい方は、抜歯が必要な場合もございます。

子どもの矯正について

子どもの頃から矯正治療を始めるメリットは?

●顎の成長のバランスを整え、美しい顔立ちに導くことができる。
●永久歯を抜かずに治療できる可能性が高まる。
●永久歯での矯正期間が短くなる。

早期治療により正常な発育を妨げる歯並びや癖を改善し、顎(あご)やお顔の成長のバランスを整えます。
また、放置した結果、外科的な手術をしなければ治らないようなケースを回避することができます。
幼い頃から自分の歯のことを知り、正しくケアをすることにより、健康な歯を維持できるようになります。

子どもの治療の流れについて教えてください。

子どもの矯正の場合、初めからワイヤーの装置を着けて治療をスタートするわけではありません。
小児矯正は大きく分けて、次の2つのステップに分かれます。

『ステップ1/第1期治療(学童期)』
この時期は、成長と伴に状態を悪化させる要因を取り除き、その後の成長発育ができるだけバランスの取れたものになるように軌道修正をする期間です。
第1治療期が良い結果になると、第2期治療期では永久歯を抜かずに治療ができる可能性が高まります。
『ステップ2/第2期治療(中学生以降)』大人の矯正と同じです。
上下全ての歯にブラケットを装着し、全体の噛み合わせを改善し、仕上げます。
※初診時に永久歯が生え揃っている方は第2期治療からとなります。

骨格的な受け口はどのようにするの?

『上顎の成長を促進させる装置を使う』
骨格的な受け口と診断された場合、まず成長の弱い上顎(あご)を余分に成長させるために、前方へ引っ張る装置を利用します。
それと並行して上の前歯の角度を唇側へ傾け、上の前歯が下の前歯の外側に出るようにします。
下顎と上顎の前後的バランスが取れるようになるまで、成長の促進をさせることが今後の安定に繋がります。
見た目の歯の位置が正しく見えても、レントゲン上での骨格の前後的バランスのチェックが重要です。

『下顎の骨格形成がどこまで進むか?』
成長途中の下顎がどこまで大きくなるのか、現在の医療では判断できません。
つまり、完全に骨格の形成が終了するまで(個人差はありますが、確定できるのは成人する頃まで)、顎の前後的な位置は確定しません。
それぞれの顎の骨の中にある歯を並べても、土台となる骨格がずれてしまえば、噛み合わせが合わなくなってしまう可能性があります。
特に幼少期に骨格的な受け口であったお子さんの場合、DNA上の情報に従って骨格は形成されるため、そのお子さんは元々下顎が大きめに形成される可能性が高く、一時的に見た目が改善されても、その噛み合わせで成人後も安定するかはわからないということになります。

『将来手術が必要な場合もあります』
最後に、最も心配なケースは、体の成長は止まっても下顎のみ前方へ成長する場合があることです。
このケースはDNA上の異常によって起こりますが、成長なければわからない病気です。
残念ながらこのケースに該当すると、成人後に下顎を小さくする外科処置を受けないと前歯が噛み合わなくなってしまいます。

中学生、高校生の時期になって、徐々に下顎だけが前方に出てくるようであると、将来手術の可能性が出てきますので、基本的には下顎の成長が止まるまで経過観察となります。

矯正中の虫歯予防はどうしたらいいですか?

矯正装置がお口の中にあると、慣れない内は歯磨きに苦労します。それが原因で虫歯になるお子さんも少なくありません。
矯正治療を始める前には歯科衛生士によるブラッシング指導を行い、歯磨きのコツを丁寧にお教えいたします。さらに1か月に一度、磨き残しがある場所を丁寧にお掃除し、フッ素塗布や歯の表面のコーティングを行っております。